6月20日に撮影された個体
 カメラに興味を示し、近寄ってきた。
 胸の月の輪模様がはっきりと確認できる。
四国で3例目となる野生状態のツキノワグマの


撮影に成功
 剣山山系に設置している自動撮影装置に、6月20日と7月1日にツキノワグマが撮影されました。四国で野生状態のツキノワグマが撮影されたのは、(社)高知県生態系保護協会(2001年)、NPO法人四国自然史科学研究センター設立準備室(2002年)に続く3度目の事例となり、当センターでは昨年に続いて撮影に成功しました。
 撮影された場所は、高知県と徳島県にまたがる剣山山系の徳島県側で、昨年撮影された場所とほぼ同じ地域です。 
 撮影された個体は、体格から成獣と考えられますが、性別や過去に撮影された個体であるかはわかりませんでした。
 
TOP
 これまでの調査で、撮影された場所近くのブナ林でツキノワグマのものとみられる採食跡を確認しています。また、前回に引き続きほぼ同じ場所で今回も撮影されたことから、この地域はツキノワグマが生活するうえで重要な場所の一つであると考えられます。


 本州のツキノワグマの推定頭数は、東北地方を中心に10,000頭〜15,000頭とされています。しかし、四国のツキノワグマは数十頭程度しか生息していないと考えられており、環境省のレッドデータブックでは「絶滅のおそれがある地域個体群」に指定されています。高知県では1986年2月に物部村で捕獲されて以降、目撃情報しかなく、「絶滅危惧TA類(CR)」に指定されています。


 四国自然史科学研究センターでは、これまで4台の無人撮影装置を用いて調査を行なってきました。今年
「公益信託Takaraハーモニストファンド」より研究助成を受け、無人撮影装置の台数を大幅に増やすことができました。今後無人撮影装置を広範囲に設置して、さらに生息情報を収集していく予定です。
6月20日に撮影された個体
 上の写真と同一個体。
 体格から成獣と思われる。
7月1日に撮影された個体
 6月20日に撮影された地点より、50mほど
離れた地点で撮影。
 6月20日に撮影された個体と同一個体か
どうかは不明。